「もう仕事やめたら?」
私が泣きながら夕食を食べていると、夫にそう言われました。
仕事と不妊治療の両立に悩んでいたの当時の私は、毎朝5時に起きて6時には出勤し、帰宅はいつも18時を過ぎていました。
通院日は、家に着くのが20時を回ることもありました。
帰ってからは、山のようにたまった家事をこなすだけで一日が終わってしまいます。
土日も「また月曜日がくる」と思うと、心から休むことができませんでした。
そんな生活を続けるうちに、気づけば心も体も限界を感じていました。
でも「やめたい」よりも、「やめられない」気持ちのほうが大きかったんです。
✔不妊治療にお金がかかる
✔子どもができたらもっとお金がかかる
✔育休手当もきっと必要になる
経済的に「主婦になる」という選択肢は、現実的ではありませんでした。

将来を見据えて土日休みで夜勤のない健診センターに就職していましたが、激務+人間関係のいざこざに疲弊していました。帰ってからも毎日イライラしており夫との関係もぎくしゃく。「辞めたら?なんて無責任なこと言わないで」と怒った日もありました。
そんなわたしが不妊治療中に思いがけない職場へ転職し、暮らしが大きく変わりました。
✔ 本記事の内容
✔ナースの仕事が「もう無理」と思ったときの選択肢
✔精神科で“再出発”できた理由
✔家庭と両立しやすい職場を見つける方法
わたし自身が、精神科への転職で救われた経験をもとに書いています。
この記事があなたの「もう限界」を、少しでも軽くするヒントになれば嬉しいです。
あの夜、「仕事をやめたい」と思った理由

当時の私は健診センターで働いていました。
毎日100人以上を毎日さばく流れ作業をこなしており、昼休みはご飯を食べるだけ。
健診センター特有の事務仕事に追われ、休憩時間にもそれをこなしていました。
上司からの理解はなく、時間に追われ、ミスを恐れ、心がすり減っていくのを感じていました。

人気なイメージの健診センターに入社出来て喜んでいたのも束の間…離職率も高く、「自分もいつまでもつか…」と思っていました。
そんな中、夫からは何度も仕事を辞めてみたらどうかと提案されました。
夫:「そんなに辛いなら、もう仕事やめたら?」
私:「でもお金どうすんの?」
夫:「俺が頑張るから」
その言葉は本当にありがたかったです。
きっと夫もわたしが辞めてしまうと経済的に苦しいことはわかっていたに違いないです。
でも、心のどこかでモヤモヤが残りました。
「お金のために働く」だけじゃなく「自分の人生を生きたい」という思いがありました。
妊活中でも働く必要があった
✅不妊治療には1回数万円単位の費用がかかる場合がある
✅将来の育休手当・年金・キャリアを失いたくなかった
✅「働く=社会とつながる」感覚が自分を支えていた
そのためわたしは「辞める」ではなく「変える」を選びました。
➡関連記事:転職後すぐ妊娠したら?看護師が安心して産休・育休を取るためのポイント
転職サイトに登録して別の環境を知る
わたしがリサーチのためにまず登録したのは「ナースJJ」と「リーパスナース」でした。
この2つを選んだ理由は「lineのやりとりで完結すること」これが一番の理由でした。
ただでさえ毎日忙しいのに、転職活動の連絡ばかりに時間を取られたくないと思う人は多いのではないでしょうか。
そこで、担当のエージェントに

「連絡はLINEのみでお願いしたい」
「求人の提案は週1回ペースで送ってほしい」
このように伝えたところ、柔軟に対応してもらえました。
おかげで、自分のペースでムリなく転職活動を進めることができました。
そして担当者が最初に言ってくれたのは

精神科や訪問看護は、いずれママナースになっても長く続けやすいですよ。
最初はピンと来ませんでした。
でも話を聞くうちに、「心のケア中心だから処置が少なく、残業も少ない」という現実を思い出し、少し希望が見えたのです。
精神科で見つけた“自分らしい働き方”

家庭と両立できる勤務スタイル
わたしは新卒で総合病院の精神科病棟に勤務していた経験があります。
精神科の働き方にはある程度イメージがあり、「これなら不妊治療と両立できるかもしれない」と考えました。
しかし、現在は不妊治療中。
夜勤や残業が多い総合病院で働くのは、体力的にも精神的にもハードルが高いかもしれないと感じ、転職エージェントの担当者にも正直に相談しました。
その結果、紹介してもらう求人を精神科の単科病院・クリニック・訪問看護に絞ることになりました。

自分の状況に合わせた働き方を一緒に考えてもらえるのは、とても心強かったです。気持ちも前向きになったのを覚えています。
最終的に私が選んだのは、精神科クリニックのデイケアでした。
勤務時間は9時〜16時で、夜勤・残業なし。
毎日ほぼ同じ時間に帰れるようになり、「時間に追われないだけで、こんなに心が軽くなるんだ」と心から実感しました。
🕓1日の流れ(現在の筆者のスケジュール)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 6:00 | 起床・朝食準備 |
| 8:30 | 保育園へ送迎 |
| 9:00〜16:00 | デイケア勤務(患者さんの活動サポート) |
| 17:00 | 保育園お迎え |
| 18:30 | 夕食・お風呂 |
| 21:00 | 子ども就寝、自分時間 |
これまでの職場はどこも残業があったので、生活が大きく変わりました。
➡関連記事:育児中の看護師におすすめ!精神科の1日のスケジュールと働きやすさ
精神科の“ゆるさ”は「甘え」じゃない
精神科は「時間の流れがゆっくり」だと言われることが多いですが、それは人と向き合う時間を大切にしているからだと感じています。
新卒の頃は物足りなさを感じていましたが、ママナースになって、そのペースが心の余裕を生むリズムだと気づきました
✔突発的な業務が少ない
✔スタッフ同士でサポートし合える
✔基本定時で帰れて、家庭の予定を立てやすい

「精神科=特殊」と思っていましたが、実際は聞く力が一番活かせる職場でした。看護師の仕事はどこへ行っても聞く力が必要です。
看護師として、そして一人の人間として――。
患者さんにしっかり寄り添える時間が増えたことで、「やっぱり看護が好きだ」と心から思えるようになりました。
かつては事務作業に追われ、残業が当たり前だった日々。
今振り返ると、あの頃の働き方にはもう戻りたくない、と強く感じています。
結局、転職で大切なのは「働き方を相談できる人」

1人で探すより“相談”が早い。これに尽きる
当時、転職サイトを3つ比較しました。
中でも良かったのは、わたしが不妊治療中であることを理解し、ママナース向けに求人を探してくれたエージェントでした。
✔通勤距離を考慮して提案してくれた
✔面接の日程調整や働き方の交渉も代行(通院のため月に1回程度急な休みが発生する可能性について)
✔「育休取得実績」など細部まで確認してくれる
✔ 筆者おすすめ転職サイトはこちらです
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どちらもママナース転職の登録実績が多く、わたしの場合「不妊治療中」という特殊例だったかもしれませんが、丁寧に対応してもらえました。
在宅・精神科・クリニックなど家庭と両立しやすい求人がいくつかありました。
よくあるQ&A

Q1. 精神科ってブランクがあると難しい?
→ いいえ。コミュニケーション力が評価されることもあるため、ブランク明けでも十分活躍できます。
➡関連記事:看護師ブランク2年…それでも精神科で働ける3つの理由と復職のコツ
Q2. 妊活中に転職しても大丈夫?
→ いくつか注意点はありますが法的には問題ありません。実際、私も妊活中に転職しましたが、体に無理のない働き方ができて続けられました。
➡関連記事:不妊治療中の看護師へ|通院日も休める「精神科転職」で両立を叶えた私の実体験
Q3. 収入は減らない?
→ 夜勤がない分、基本給はやや下がることもありますが、心と時間の余裕が圧倒的に増えます。時間が出来た分副業や資格勉強に充てる人も多いです。
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まとめ:ママナースの「再出発」は、自分を大切にする選択

✔限界を感じたら「辞める」ではなく「環境を変える」
✔精神科は、家庭と両立しながら看護師を続けられる場所になる場合がある
✔一歩を踏み出すときは、“相談できる人”を味方につけよう
夫に「やめたら?」と言われた日。
そのときは「簡単に言わないで」と思ったけれど、今振り返ると、その言葉が自分を見つめ直すきっかけになりました。
そこから少しずつ考え方を変え、「転職してみよう」と一歩踏み出したことを、今では心から良かったと思っています。
あのとき悩んで、泣いた時間も、今の穏やかな毎日を手に入れるために必要な時間だったのだと感じています。
この記事が、あなたが後悔しない働き方を見つけるきっかけになれば嬉しいです。。
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