
転職したい気持ちはあるけれど、面接で不妊治療のことを話さない方がいいですか?
不妊治療中に転職を考えたとき、最初に悩むのが「面接で伝えるべきか、伝えないべきか」ではないでしょうか。
特に看護師は、夜勤・残業・人手不足など、不妊治療と両立しにくい働き方になりやすく、限界を感じて転職を考える方も少なくありません。
- 不妊治療中に転職していいのか
- 面接で不妊治療のことを話すべきか
- 伝えないまま入職して、あとで後悔しないか
こうした悩みはとても繊細で、誰にも相談できず、ひとりで抱え込みやすいものです。
一般的に、妊活や不妊治療は個人のプライベートな事柄であり、面接で必ず伝えなければならないものではないと言われています。
ただ現実には、伝えなかったことで入職後につらくなることもあれば、伝えたことで理解のある職場を選べることもあります。

私自身、面接で正直に伝えることができず、面接室を出るその瞬間まで迷っていました。
この記事では、不妊治療中に転職し、面接では伝えずに内定をもらい、その後勤務開始前に妊娠がわかった私の実体験をもとに、次のことを整理します。
- 不妊治療を「伝えた」場合のメリット・デメリット
- 不妊治療を「伝えなかった」ことで起きた現実【体験談】
- 後悔しないための判断基準
読み終わるころには、自分は何を基準に判断すればいいのかが少し整理しやすくなるはずです。
不妊治療中で転職を検討している方の心に、少しでも寄り添えたら嬉しいです。
不妊治療を面接で「伝えない」「伝える」それぞれのリアル

実際に転職を経験し、悩み抜いた末に感じたのは、「不妊治療を公表する・しない」に絶対的な正解はないということです。
ただ、どちらを選んでも、はっきりしたメリットとデメリットがあります。
不妊治療を「伝えない」選択のメリットとデメリット
面接で不妊治療について伝えない場合は、まずスキルや経験そのものを見てもらいやすいという面があります。
- スキルや経験のみで評価されやすく、採用面で不利になりにくい
- 「すぐ休むかもしれない」といった先入観を持たれにくい
- 条件交渉が比較的スムーズに進みやすい
一方で、入職後は通院や早退の理由をぼかし続けるしんどさが出てきます。
- 通院や早退の理由を説明しづらく、精神的な負担が残る
- 入職後すぐ妊娠した場合、「最初から言ってほしかった」と思われる可能性がある
- 職場の理解が得られず、治療継続が難しくなることもある

私の場合通院頻度は月に2回ほどで、1回は仕事後に対応できる状況でした。「時間帯として業務には支障が出ない」と勝手に判断し、不妊治療のことは伝えずに面接を受けました。
それでも、面接室を出たあと、胸の奥に引っかかるような罪悪感が残っていたことを覚えています。
不妊治療を「伝えた」からこそ見えることもある
反対に、面接の段階で事情を共有しておくと、通院や体調への配慮を前提に働き方を相談しやすいという面があります。
- 通院や体調への配慮を前提に働き方を相談しやすい
- 理解のある職場かどうかを事前に見極めやすい
- 妊娠・出産後も働き続けやすい環境につながることがある
ただしもちろん、伝えたからといって、必ずしもプラスに働くとは限りません。
- 人気求人や人手不足の職場では不採用につながる可能性がある
- 「即戦力として計算しにくい」と受け取られる場合もある
それでも、面接の段階で事情を共有して理解を示してくれる職場であれば、その後の妊娠や育児が始まってからも、比較的働きやすい可能性があります。
だからこそ大切なのは、「伝えるか・伝えないか」そのものより、どちらを選んでも自分が後々辛くならないかという視点だと、私は感じています。
伝えなかった結果、私がその後どうなったかは、こちらの記事でも詳しく書いています👇
➡転職後すぐ妊娠した看護師が後悔したこと。踏みとどまる選択もあった話
【体験談】内定後・勤務前に妊娠が分かったときのこと

ここからは、不妊治療を面接で伝えなかったことで、実際に私の身に起きたことをお話しします。
私は面接の場で、不妊治療をしていることを伝えることができませんでした。
ネットで妊活中に転職した人の体験談を何度も読み返し「正直に話すべきか」「言わないほうがいいのか」を、面接当日までずっと迷っていました。
結局、面接で話す勇気が出ませんでした。

面接室を出るその瞬間まで、「今からでも言うべきだったのではないか」と自問していたのを覚えています。
その後、内定をいただき、「来月から勤務開始」というタイミングで妊娠がわかりました。
まだ1日も勤務していない状態でした。
しかも、前職にはすでに退職の意思を伝えていて、もう後戻りはできませんでした。
正直、頭が真っ白になりました。
「非常識だと思われるのではないか」
「内定は取り消されるだろう」
「自分は卑怯なことをしてしまったのではないか」
不安と罪悪感で、胸がいっぱいでした。
それでも逃げることはできないと思い、院長先生に電話をして、正直に謝罪しました。
「この分野に強い興味があり、学びたい気持ちが先行してしまい、不妊治療のことをどうしても言い出せませんでした。
本当に申し訳ありません。
ご迷惑をおかけするつもりはありません。
内定を取り消していただいても構いません」
すると、返ってきた言葉は、予想とはまったく違うものでした。

安定期に入るまで、他のスタッフには伝えません。
妊娠はおめでたいことですから。
予定通り来てください。お待ちしています。
電話を切ったあと、安堵と申し訳なさが入り混じって、しばらく動けませんでした。

そして妊娠2か月目のつわり真っ最中に、新しい職場での勤務を始めました。
この経験を通して強く感じたのは、伝えなかったことが必ずしも悪だったわけではない。
ただし、この結果は「理解のある職場だったからこそ」成り立ったものだったという現実です。
もし相手が違っていたら、結果はまったく違っていたかもしれません。
だからこそ、不妊治療を伝えるか伝えないかは、勢いや根性論で決めるのではなく、職場環境やリスクを踏まえて判断する必要があると感じました。
もちろん、その答えは人によって変わると思います。
後悔しない判断基準は「通院頻度」と「勤務への影響」

結局、面接で伝えるべきかどうかを考えるときに大事なのは、不妊治療が実際の勤務にどの程度影響するかだと、私は感じています。
不妊治療をしながら転職した経験を振り返ると、気持ちだけで決めるよりも、通院頻度や休みの必要性、体調の変化がどこまで仕事に影響するかで考えたほうが判断しやすいと思いました。
ここでは、私の経験から考えられる範囲で整理してみます。
伝えなくても問題になりにくいケース
- タイミング法などで通院回数が少なく、勤務時間外や有給で調整できる場合
このようなケースでは、業務への影響が比較的小さく、無理に不妊治療のことを話さなくても問題になりにくいことがあります。
あらかじめ伝えておいたほうが安心なケース
- 通院のために、月に1回以上シフト調整や急な休みが必要になる可能性がある場合
- 治療の影響で体調の波が大きく、突発的に休むことが想定される場合
この場合、職場によっては治療の継続そのものが難しくなってしまうこともあります。
面接の段階で「治療と仕事を両立したい」という気持ちを共有し、それを受け入れてくれる職場かどうかを見極めることが、結果的に入職後の自分を守ることにつながるのだと思います。
不妊治療と仕事を両立しやすい職場が気になる方は、こちらの記事で詳しくまとめています👇
➡不妊治療と仕事を両立したい看護師の転職先の選び方|休みやすい職場の見極めポイント
まとめ|不妊治療も仕事も、どちらも諦めなくていい

不妊治療も仕事も、どちらも人生にとって大切なものです。
だからこそ、どちらかだけをずっと我慢したり、犠牲にし続けたりしなくていいと私は思っています。

余裕がなくて、何をどう選べばいいのか分からなくなる。
その気持ちは本当によく分かります。私もそうでした。
面接で不妊治療のことを伝えるかどうかに、絶対の正解はありません。
ただ、大切なのは「内定をもらえるか」だけではなく、「入職後も無理なく働き続けられるか」という視点を持つことだと思います。
妊活や妊娠、出産、育児とライフステージが変われば、働き方に迷う場面はこれからもきっと出てきます。
それでも、看護師という仕事には、その都度働き方を見直したり、選び直したりできる強みがあります。
この記事が、不妊治療中の転職で悩んでいる方にとって、自分を守る選択を考えるきっかけになれば嬉しいです。
不妊治療と仕事の両立が限界だったときのことについて、こちらの記事に書いています👇
➡【不妊治療と仕事の両立】辞めるしかないと思っていた看護師の話|休職して気づいたこと


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