
妊活中だけど、このまま今の職場で働き続けるのは正直つらい。
転職したい気持ちはあるけれど、面接で妊活のことを話したら不利になりそう。
妊活と仕事の両立は、体力的にも精神的にも本当にしんどいものです。
特に看護師は、夜勤・残業・人手不足など、妊活と相性の悪い働き方を求められる場面も多く、限界を感じて転職を考える方も少なくありません。
一方で、
✔妊活中に転職していいのか?
✔面接で不妊治療の話はするべきか?
こうした悩みはとても繊細で、誰にも相談できず一人で抱え込みがちです。
一般的に、妊活や不妊治療は個人のプライベートな事柄であり、面接で必ず伝えなければならないものではありません。
ただし現実には、
✔伝えなかったことで入職後につらくなったケース
✔伝えたことで理解ある職場を選べたケース
そのどちらも存在します。

筆者は面接で正直に伝えることができず、面接室を出るまで悩みました。この苦しさや葛藤は、経験した人にしか分からないものだと思います。
この記事では、不妊治療中に転職し、面接では伝えずに内定をもらい、勤務開始前に妊娠が発覚した筆者の実体験をもとに、
✔妊活を「伝えない」選択の現実
✔妊活を「伝えた」場合のメリット・デメリット
✔後悔しないための判断基準
✔妊活中でも転職を成功させるポイント
これらを当時の葛藤や迷いも含め、筆者自身の実体験を振り返りながらお伝えします。
いま、仕事と妊活の両立に苦しんでいる方の心に、少しでも寄り添えたら嬉しいです。
妊活を面接で「伝えない」「伝える」それぞれのリアル

実際に転職を経験し、悩み抜いた末に感じたのは、「妊活を公表する・しない」に絶対的な正解はないということです。
ただし、どちらを選んだとしても、それぞれにはっきりとしたメリットとデメリットがあります。
妊活を「伝えない」場合
メリット
✅スキルや経験のみで評価されやすく、採用面で不利になりにくい
✅「すぐ休むかもしれない」という先入観を持たれにくい
✅条件交渉がスムーズに進むことが多い
デメリット
✅通院や早退の理由をぼかし続ける精神的なストレス
✅入職後すぐ妊娠した場合、「最初から言ってほしかった」と思われる可能性
✅職場の理解が得られず、治療継続が難しくなるリスク

筆者の通院頻度は月に2回程度で、そのうち1回は夕方に対応できる状況でした。
「仕事には支障が出ないはず」そう自分に言い聞かせ、妊活のことは伝えずに面接を受ける道を選びました。
それでも、面接会場を後にしたあと、胸の奥に引っかかるような罪悪感が残っていたことを覚えています。
妊活を「伝えた」場合
メリット
✅通院や体調への配慮を前提に入職でき、精神的な負担が少ない
✅理解のある職場を事前に選別できる
✅妊娠・出産後も働き続けやすい環境になりやすい
デメリット
✅人気求人や人手不足の職場では不採用になる可能性
✅「即戦力として計算しにくい」と判断されることもある

ネット上の口コミを見ると、「正直に伝えても理解してもらえた」「採用や働き方に大きな影響はなかった」といった声も少なくありません。
面接の段階で事情を共有し、理解を示してくれる職場であれば、その後の妊娠や産後も、比較的働きやすい環境であるケースが多いと感じます。
ただし、すべての職場がそうとは限らないからこそ、事前の見極めが大切です。
【体験談】内定後・勤務前に妊娠が分かったときのこと

ここからは、妊活を面接で伝えなかったことで、実際にわたしの身に起きた出来事をお話しします。
わたしは面接の場で、不妊治療をしていることを伝えることができませんでした。
ネットで妊活中に転職した人の体験談を何度も読み返し、「正直に話すべきか」「言わないほうがいいのか」面接当日まで答えが出ませんでした。
結局、その一歩を踏み出す勇気が出なかったのです。
面接室を後にするその瞬間まで、「今からでも言うべきだったのではないか」と、頭の中で自問し続けていました。
その後、無事に内定をいただき、「来月から勤務開始」というタイミングで妊娠が分かりました。
まだ、1日も勤務していない状態でした。
しかも、前職にはすでに退職の意思を伝えており、もう後戻りはできません。
正直、頭が真っ白になりました。
「非常識だと思われるのではないか」
「内定は取り消されるだろう」
「自分は卑怯なことをしてしまったのではないか」
不安と罪悪感で、胸がいっぱいでした。
それでも逃げることはできないと思い、院長先生に電話をして、正直に謝罪しました。
「この分野に強い興味があり、学びたい気持ちが先行してしまい、不妊治療のことをどうしても言い出せませんでした。
本当に申し訳ありません。
ご迷惑をおかけするつもりはありません。
内定を取り消していただいても構いません」
すると、返ってきた言葉は、予想とはまったく違うものでした。

安定期に入るまで、他のスタッフには伝えません。
妊娠はおめでたいことですから。
予定通り来てください。お待ちしています
電話を切ったあと、安堵と申し訳なさが入り混じり、しばらく動けませんでした。
この経験を通して強く感じたのは、「伝えなかったことが必ずしも悪だったわけではない。
ただし、この結果は“理解のある職場だったからこそ”成り立ったものだった」という現実です。
もし相手が違っていたら、結果はまったく違っていたと思います。
だからこそ、妊活を伝える・伝えないという選択は、勢いや根性論ではなく、職場環境やリスクを踏まえて冷静に判断する必要があると、心から感じました。
後悔しない判断基準は「通院頻度」と「勤務への影響」

不妊治療をしながら転職を経験して強く感じたのは、妊活を伝える・伝えないの判断は、気持ちではなく「実際に勤務へどの程度影響が出るか」で考えるべきだということです。
伝えなくても問題になりにくいケース
✅タイミング法などで通院回数が少なく、勤務時間外や有給で調整できる
このような場合、業務への影響は最小限で済むことが多く、無理に妊活について話す必要はありません。
あらかじめ伝えておいたほうが安心なケース
✅通院のため、月に1回以上シフト調整や急な休みが必要になる可能性がある
✅治療の影響で体調の波が大きく、突発的に休むことが想定される
この場合、理解のない職場に入ってしまうと、治療の継続そのものが難しくなってしまうこともあります。
面接の段階で「治療と仕事を両立したい」という意思を共有し、それを受け入れてくれる職場かどうかを見極めることが、結果的に自分を守る選択になります。
妊活中でも転職を成功させるポイント

産休・育休・育休復帰の「実績」を確認する
求人票に書かれている「産休・育休あり」という言葉だけで、安心してしまうのは少し危険です
本当に確認したいのは、次のような“実績”です。
✔実際に産休・育休を取得した人がいるか
✔育休後に職場復帰している人がいるか
✔ママナースがどのくらい在籍しているか
こうした内部情報は、個人ではなかなか聞きづらいものです。
転職エージェントを通すことで、求人票だけでは分からない職場のリアルが見えてくるケースも少なくありません。
両立しやすい職種・職場・勤務形態を選ぶ
不妊治療をしていると、「働きやすい」と感じる職場の基準そのものが変わってくると実感しました。
また、病院勤務だけにこだわらず、選択肢を広げるだけでも心身の負担は大きく軽減されます。
✔精神科病棟など、比較的残業が少なくスタッフ数に余裕がある職場
✔健診センターなど、夜勤がなく日勤帯の職場
✔「人気」「働きやすそう」というイメージだけで決めず、内部事情をできる限り調べる

実は筆者も、「家庭と両立しやすそう」というイメージから健診センターに在籍しながら不妊治療をしていた時期がありましたが、早朝勤務や残業もあり予定通り通院出来ないこともしばしばありました。
上司にだけ治療のことを伝えていましたが、現場は想像以上に忙しく、人間関係もギスギス。
月に1回ほど急に休むことがあり、なかなか周囲と関係を築けず、最終的には休職に至りました。
「人気求人だから」「楽そうだから」という理由だけで入職すると、不妊治療中という状況では、想像とまったく違う現実に直面することもあります。
もし今、あの頃に戻れるなら——
転職エージェントに相談し、内部事情をきちんと確認したうえで、イメージだけで職場を選ぶことはしなかったと思います。
➡関連記事:「人気求人=働きやすい」は大間違い?看護師が後悔した“人気職場”の落とし穴とは
まとめ|妊活も仕事も、どちらも諦めなくていい

妊活も仕事も、どちらも人生にとって大切なものです。
だからこそ、どちらかを我慢し続けたり、犠牲にし続ける必要はありません。
大切なのは、「内定をもらえるか」ではなく、「入職後も安心して働き続けられるか」という視点です。
妊活や出産、育児とライフステージが変われば、働き方に迷う場面は必ず出てきます。
それでも、看護師という国家資格があれば、その都度、働き方を選び直すことができます。
一度選んだ職場に、無理をしてしがみつく必要はありません。
この記事が、今まさに妊活と仕事の狭間で悩んでいる方にとって、「自分を守る選択」をするための小さな後押しになれば嬉しいです。


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